「紙」ではなくなぜ「刺」? 名刺のはじまりを調べてみた

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こんにちは、cottala-becco編集部の「ハセドン」です。皆さんは日常で名刺を使う機会は多いですか?
営業マンなら一日に数十枚、もっと多い人は100枚近く使う方もいるのではないでしょうか。

やはり一番多いのは仕事での利用ですが、最近は趣味などのサークル活動やドッグランで飼い主さん達がワンちゃん名刺を交換するなど、「名刺」といっても色々な場面で使うようになってきましたね。

日本は世界でもっとも名刺を使う国とされ、世界中の名刺の7~8割は日本で消費されていると言われますが、名刺のはじまりは日本ではなく実は中国なのでした。
今回は、日本のみならず世界の名刺のはじまりについて、難しくならない程度に調べてみたいと思います。





名刺っていつから使い始めたの?

名刺の起源は諸説あるようですが、最古は248年に没したとされる三国時代の武将・朱然の墓から、名刺が発見されたとあります。また、7~10世紀頃の唐(618年~907年)の時代の書物には名刺の記述が登場しています。最古の説では、日本は奈良時代より前の小国分立だった時期ですので、とてつもなく昔ですね。

使い方は現在とは少し違いました。

  • 訪問先が不在の際に戸口の隙間に挟んで来訪を知らせる目的
  • 地位のある人に取り次ぎを要請する目的
  • 正式な席に欠席しなければならない事を伝える目的

というような用途で使われていました。

現代に置き換えてみると、

  • 不在の場合では、昔は戸口でしたが、現代は郵便受けにカタログと名刺
  • 取り次ぎを要請する場合は、不在時に応対して頂いた方に名刺を渡し伝言をお願いする

など、メール等が普及する前は、似たような名残があったと記憶しています。

名刺という言葉は、なぜ「」ではなく「」なのか?

当時の位の高い者(官僚や地主など)は、訪問の際に名前と用件を記入した竹片や木片を持参し、相手が不在の場合、門前の箱に刺していたそうです。この竹片や木片を「刺(さし)」と呼び、のちに「名刺」と変わって日本に伝わった事から由来します。

イラスト:刺しを使用した様子
イラスト:刺しを使用した様子

ざっくりと起源について調べて見ましたが如何でしょうか。
この後、かな~り時間が経過してから世界へと名刺が広まっていきます。

ヨーロッパで近代名刺の原型に?

中国での起源から数百年が経ち、ヨーロッパで最初に名刺が使われだしたのは16世紀のドイツと言われています。ドイツでも中国と同様に訪問先が不在だったときに使われていました。
その後、18世紀に名刺はヨーロッパ全土へと広がり、社交界には欠かせないアイテムとなります。そして当時に使い方やマナーが生まれてきます。この頃の名刺には華やかな図柄が入っており、特に銅版画で入れたのもが多かったようです。

19世紀の中頃には写真入り名刺が登場します。これはフランスの写真家ディスデリが考案し特許を取りました。写真を入れることを考慮し57mm×82mmサイズを採用しました。よって、ヨーロッパから名刺文化が伝わった日本は大体同じようなサイズになっているようです。

写真:ディスデリが考案した写真入り名刺
写真:ディスデリが考案した写真入り名刺

アメリカでは色々な種類が生まれた?

18世紀、名刺はヨーロッパ全土へと広がる中、海を超えてアメリカにも渡りました。アメリカでは名刺を持たない人が多いそうですが、そんなアメリカにも名刺の歴史はあります。
名刺を英語に訳すといくつか種類があるようです。

南北戦争当時は

  • Calling Card と Visiting Card

アメリカでの名刺の原型になる「Calling Card」は、南北戦争後の好況時代にお金持ちや富豪が、ステイタスで使い始めた事が始まりです。第一次世界大戦以前のマナーでは、書き方や使い方、さらには独身の男性が女性に名刺を渡して良いか、独身の女性は外出時には何枚名刺を持ち歩くべきか、など色々詳しく書かれてあります。

また、相手が不在の時や食事に招かれた時、お祝いやお悔やみの時などに使用していた物は、「Visiting Card」と呼ばれ執事に手渡すなどの使われ方をしていました。社交のために使われていた名刺がビジネスにも使われるようになったのは、20世紀半ば頃からです。

写真:当時の「Calling Card」と「Visiting Card」
写真:当時の「Calling Card」と「Visiting Card」

現代では

  • Business Card

現在の、アメリカで「Business Card」と呼ばれる物の多くは、自分の名前や身分を明かすものではなく、自分自身の宣伝に使われる事が多いようです。社名の下には業務内容や、博士号を持っている方は、名前の後にPh.Dと付けたりします。また、更に「Business Card」と「Social Card」で使い方に違いがあるようです。

マナー本の内容を引用すると・・・。

  • 社交の送る名刺には「Business Card」は使わない。
  • 「Social Card」に住所を入れる事は間違いではないが基本は名前だけを記入。名前にはMr、Mrs、Msなどを入れる事。イニシャルなどにはせずフルネームとし、会社の肩書などは入れない事。

その様にマナーが決まっているそうです。「Social Card」はいわゆるプライベート名刺と捉えてよさそうですね。現代で言うとSNS用の名刺でしょうか。

いよいよ日本では?

日本で名刺が使われるようになったのは19世紀の江戸時代からです。和紙に墨で名前だけを手書きした単純なもので、日本でも他国と同様に訪問先が不在だったときに使われていました。現代に近い印刷された名刺を使うようになったのは幕末の頃からです。自分の名前の上に家紋を入れて、役人たちが外国人との間で使うようになりました。明治時代以降にはもっと盛んに使われるようになり、日本の社交界でも欠かせないアイテムとなりました。ヨーロッパから伝わったと良くわかりますね。

イラスト:当時の名刺を使用したイメージ
イラスト:当時の名刺を使用したイメージ

また、これとは違った「花名刺」という物もあります。京都の舞妓さんがお得意様に配るもので、背景には、季節の花や風景、干支、扇や毬などの道具が描かれ、本物は木版画を使い1枚1枚手刷りで仕上げているそうです。とっても素敵な文化ですね。個人的には興味津々です。

さて、如何でしたでしょうか?
中国でのはじまりから、相当な時間を経て現代に至りますが、どこの地域でも当初は訪問時の連絡に使われたということに少し驚きました。
現在、ドゥプリントでは、通常のビジネス用の名刺以外に紙の風合いや特徴のある「名刺」の商品企画を進めています。近日発売予定です。是非、お楽しみに。

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