厚さなのに135kg?押さえておきたい紙の厚さを表す3つの単位

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こんにちは、cottala-becco編集部のハセドンです。

生活の中で紙の厚さを意識する場面はあまり多くは無いと思いますが、いざ「バースデーカード」や「旅行のしおり」など、家族や友人の為に何かオリジナルのプリントをして作ろうと思うと、紙の種類、厚さ、紙色など、いろいろと選んで作りたくなる場面もあると思います。

でも、「厚さの単位が色々あって、わかりづらいな~」と感じた事はありませんか?

今回は、厚さの単位だけではなく、実際に手に取る機会の多い印刷物を例に、紙の厚さについて迫ってみたいと思います。




厚さの単位について

厚さの単位なのに、なぜ重量の単位が多く使われているのか?それぞれの考え方を軸に解説していきます。

坪量(g/㎡)

坪量とは、1㎡当たりの用紙1枚の重量のことです。「g/m² 」で表記されます。坪量は紙の重さに関する基本となる値です。米坪(べいつぼ)などと呼ぶこともあります。一般的にコピー用紙等に表記されている単位です。

1㎡当たりの用紙1枚の重量を坪量と呼ぶ

連量(㎏)

連量とは、1連(全判用紙1000枚)あたりの用紙の重量のことです。「kg」で表記されます。主に用紙取引の際に使用される単位で、印刷会社や製紙会社で広く使われる単位です。最近は印刷通販などで一般的にも目にする機会が増えています。4/6全判用紙の重さを基準に使われます。

1連あたりの用紙の重量を連量と呼ぶ

▼全判用紙1000枚でのイメージ図

全判用紙での連量イメージ図

用紙のサイズで連量は違いますが、全て同じ厚さの用紙になります。

紙厚(μm)

紙厚とは、紙の厚みをあらわす単位で、「μm(マイクロメートル)」で表記されます。しかし、坪量や連量で表記される方が多いようです。

まずは3種類の単位について説明致しました。当方は印刷会社なので会話の中で「連量」を使いますが、オンデマンド印刷機メーカーさんは、「坪量」を使うので、お互い厚さのイメージを共有する際に、しっくりこないなんてことも良くあります。

連量と坪量の換算式は難しい?「いえ簡単です!」

続いて、連量と坪量の換算式について解説します。

連量から坪量への換算式

 例)連量が四六判135㎏の場合
  ①四六判のサイズ788mm×1091mmをメートルに換算して用紙面積を計算します。
   0.788m×1.091m≒0.86㎡
  ②用紙の連量の重さを、算出された用紙面積を用いて坪量を計算します。
   135㎏÷0.86㎡≒157g/㎡(坪量)

坪量から連量への換算式

 例)坪量157g/㎡を四六判連量にする場合
  ①四六全判のサイズ788mm×1091mmをメートルに換算して用紙面積を計算します。
   0.788m×1.091m≒0.86㎡
  ②用紙の坪量の重さを、算出された用紙面積を用いて連量を計算します。
   157g/㎡(坪量)×0.86㎡(用紙面積)≒135㎏(連量)

換算式は本当に簡単で一度覚えると便利なので、是非、覚えてみては如何でしょうか?
でも毎回計算するのも面倒だし・・・という方は。

便利な換算表で厚みのイメージを共有しよう!

洋紙の主な連量換算表

坪量(g/㎡) 連量(㎏)
四六判 B判 菊判 A判
52.3 45.0 43.5 31.0 28.5
64.0 55.0 53.0 38.0 35.0
73.3 63.0 61.0 43.5 40.5
79.1 68.0 65.5 47.0 43.5
81.4 70.0 67.5 48.5 44.5
84.9 73.0 70.5 50.5 46.5
104.7 90.0 87.0 62.5 57.5
127.9 110.0 106.0 76.5 70.5
157.0 135.0 130.5 93.5 86.5
186.1 160.0 一般にない 111.0 一般にない
209.4 180.0 一般にない 125.0 一般にない

色上質紙は連量や坪量で表記されない?

色上質については連量ではなく、「特薄口」、「薄口」、「中厚口」、「厚口」、「特厚口」、「最厚口」、「超厚口」という7種類の表記になります。では、連量ではいったい何kg相当なのでしょうか?紀州色上質を例に上げて見てみましょう。

■紀州色上質の場合
・「特薄口」/四六判のサイズで45㎏相当
・「薄口」/四六判のサイズで52㎏相当
・「中厚口」/四六判のサイズで66㎏相当
・「厚口」/四六判のサイズで78㎏相当
・「特厚口」/四六判のサイズで107㎏相当
・「最厚口」/四六判のサイズで132㎏相当
・「超厚口」/四六判のサイズで176㎏相当

各用紙メーカーによって、ラインナップや厚さは若干違いますのでご了承ください。

印刷物で厚さをイメージしてみよう!

手にする機会の多い印刷物はどれくらいの厚さの紙を使っているのか見てみましょう。実際に触ってみると厚さの感覚が分かると思います。

年賀状

厚さ0.22mm相当になります。四六判サイズでは180㎏となります。年賀状に限らずDM等も180㎏かワンランク薄い135㎏が良く使われます。

紙幣

厚さ0.1mm相当となります。日本の紙幣には「みつまた(三椏)」や「マニラ麻」といった植物繊維を原料にした和紙が使われています。和紙なので手触りは少し厚く感じます。

新聞

厚さ0.05mm~0.1mm相当と各社で様々ですが、最近はどんどん薄くなる傾向だそうです。数年前に製紙会社を見学した際、新聞用紙は様々なオーダーがあり各社で印刷工場毎に微妙に抄造具合が違うとの事に驚いた記憶があります。

■坪量・連量でみる代表的な印刷物

坪量(g/㎡) 連量(㎏) 代表的な印刷物
52.3 45 チラシ(新聞折込チラシ)
64.0 55 雑誌本文、コピー用紙、チラシ(新聞折込チラシ)
81.4 70 リーフレット、チラシ、雑誌本文
104.7 90 リーフレット、ポスター
127.9 110 チケット、ポスター、週刊誌表紙、パンフレット
157 135 ポスター、ファッション誌表紙、名刺、会社案内
209.3 180 ファッション誌表紙、名刺、はがき、カード類

※紙の厚さは、同じ連量でも密度によって異なります。そのため、本をつくる場合などは、白紙の用紙で製本した見本(束見本)を作り、実際の仕上がりの厚み(束)がどの程度なのかを調べることも必要になります。




どうでしたか?紙の厚は色々あってわかりづらいですね。少しでもご理解への手助けになったら幸いです。ドゥプリントでは、アイテムに合わせプロが紙を厳選して設定しておりますので、お手軽にご利用して頂ければと思います。

厳選された紙での印刷ならドゥプリントへ

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